アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

新しい平面の作家その一部コア ――梅沢和木、浦川大志、百頭たけし。2018.3.24〜4.1。ゲンロン カオスラウンジ アトリエ。

chaosxlounge.com

 

2018年3月31日。

 

 ここも先週来ようと思って、用事のあとに、違うギャラリーに寄ってから、五反田で降りて、歩く。大通りから、細い道に入る。とたんに夜の感じ。しっかりと抱き合う中年らしき男女。その向こうには、串あげの店。少し歩いて、左へ曲がり、少し登って、歩いて、知らないと見落とすような入り口。

 

 梅沢和木以外の作家は、知らない。写真の作品は、おもしろくて、こんな瞬間とか、こういうところとかがあるんだ、というような、ある意味、冒険写真のような作品。それが、でも、浦川のものか、百頭のものか分からないくらい無知なのだけど、梅沢の作品は、分かるように思う。いつも同じと感じるくらい、独特さがあって、それは、大竹伸朗の作品を思い出すのだけど、何が違うかといえば、その量が圧倒的に違って、大竹は拾って集めているけど、肉体を使って、その場に行っているはずだが、梅沢は、ネット上で拾って来ているはずで、ただ、その集め方とレイアウトが魅力的で、誰もが出来そうで、出来ないのは不思議だけど、それが作品として成り立つ、ということなのだろうな、とも思う。
 

 作品集も出す、その機会に行う展覧会と言うことで、作品集を買うつもりで、そして出来たら本人のサインももらおうなどと浮かれたことを考えていたが、アトリエの中は、何人も人がいて、その何人かは関係者というか、同業者みたいな感じで、その場所に強くフィットしていて、そして、確か、この前も同じ気配の若者がいたけど、体も大きく、壁になり、作品集が置いてある机に近づく勇気も持てず、そのまま、ひっそりと帰って来た。こういう感じは、常連しかいない店と似ているのかもしれない。

 

 牛丼屋に寄って、定食を食べ、駅前の本屋で、復刊した雑誌を買って、家に帰った。
 
 
(2018年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。