2014年5月4日。
20回目になる。区切りのgesai.ただ、29歳以下という年齢制限がある。
最初は、20歳くらいの人間が集まっただけでは、何にもできない。まずはサイトを作ったということを話した。それも写真の質。画像が切り替わるタイミング。そうした事まで気を配り、それが話題になっていって、リアルな展覧会の声がかかる。それと並行してなのか、リーマンショックで安くなったり、捨てられるようになっていたビルなどを安く借りて、スタジオにして、その建物を生かしながら作品を作り、展覧会も開き、ということを繰り返し、海外のギャラリーからも声がかかるようになった。映像で見た作品は、コンセプトがしっかりしている、という印象だった。そうやって、今日も日本に招かれるような存在になっている。
そんな話だった。村上隆は静かに聞いている。これまでGEISAIの会場でもイライラしている姿が目立ったのだが、今回は穏やかさが目立つ。それは、現代美術講座を開いて、それに人がたくさん来て、悪口だけではない、ということを具体的に知ったせいもあるかもしれない。
始めないと始まらない。アイザックのメッセージは、見つけられるのを待つのではなく、こちらから動いていかないと、始まらない、というシンプルなものだった。もちろん作品の質は当然としても、そういう動きをしないまま、いい作品を作っていれば、いつか誰かが見つけてくれる、という事は、確かに神話なのだとは思う。
今回は120ブース。おそらく、これまででもっとも少ない。下り坂という印象はあるにしても、手を抜いたという感じはしない。制服を来て、足首や手首に包帯を巻いている若い女性。はのはなよ。絵はモノクロでいい感じなのに、ちょっと近づけなかった。あおいうに。ほぼ裸でいわゆる拮抗縛りでしばられて、そしてボディペインティングされている作品。見てしまうが、何ともいえない。金賞、銀賞、銅賞。今回は、それほど刺さるような作品がなかった。それでも、審査員がいて、真剣な作品が並んで、時間が過ぎた。発表のあとに、審査員の一人が、暴走アイドルということを名乗っていて、混乱のパフォーマンスをやるというのだったが、二階堂瞳子。テンションが高く、その途中で出て来てしまった。
20回。自分が介護生活に入って、少しあとに始まったイベント。いろいろな思いもある。午後3時半には、会場を出た。このくらいの広さは、だけど、見やすかった。
「GEISAI #21」