「山田秀寿 展」。
https://www.hasunohana.net/exhibition-2011
その建物は古く、以前は、あまり冊数がない古本屋のような店だった。古い木造で、その前はカメラ屋だったらしい。
あるとき、その古本屋も閉店したらしく、そして、その建物自体を改装しているのはわかった。妻と歩いていて、その内部が見えた。雑然とした、さまざまなものがあちこちにあって、工事途中のような中に、明らかに異質な物体があった。
それは、人の形を模した、だけど、明らかに人の意図によって制作されたはずの、半立体のようなものだった。あれは、作品ではないか。マクドナルドも撤退するような町に、こんな物体があること自体が不思議だったけれど、少しの間、集中して、何かを分かろうとしていたようだ。
後から、声をかけられた。
若い女性だった。
言葉を交わすと、どうやら、ここにギャラリーカフェができるらしい。しかも、その女性がオーナーで、もうすぐ開店するらしい
ちょっと信じられなかった。そんな文化が、この町にやってくるなんて、すごくラッキーだと思った。
2011年6月2日に、雨が降っていたけれど、初めて、このギャラリーカフェを訪れた。
まだプレオープンらしいが、この前、見た、人物の作品もあった。天板に描かれた各国の子ども(?)と思える作品が、天井からつるされている。透明のシートに風景が描かれ、壁面には、海外を思わせる人物画も飾られている。
古い木造の建築物の中が、別の空間になっていた。高い吹き抜けに改装していて、しかも、建物内部にはツリーハウスがある。
アートを見ながら、コーヒーを飲めたり、食事もできたりする。
私たちにとっては、信じられないような、天国のような場所が近くにできた。
近くには、こうしたアートに関連するような施設はなく、どうして、ここにできたのかは偶然のようだったけれど、すごくありがたいことだった。
「Hasu no hana」ホームページ