織り物が並ぶ。
それも、自分にとって、ほとんど知らない織り物が多いのに、今回は、その中でも珍しいグアテマラの織り物だった。
『ピクビル織りとは、グアテマラの北部・ケクチ語を話す村々(マヤ・ケクチ)の織物です。家庭の中で、継承されてきたこの伝統的なピクビル織りの道具は、何本かの棒・腰に回すベルト、とたいへんシンプルで、織り手全体が織り物の一部のようになります。
そして、ピクビル織りで用いる白い木綿の単糸は細く、切れやすく、織り上げるまでには時間も根気も必要とされます。
ピクビル織りの中に脈々と流れる時間――それは織る作業だけではなく、1500年前からの織り手たちから受け継げられてきた時間――はモノとしての強さ、そして真っ白な美しさで人を魅了します。
それぞれになんらかの形で長い間グアテマラと関わりを持つ、織物を愛する日本人女性たちは、“静かに失われつつあるピクビル織りをなんとかしたい…”という共通する想いに突き動かされ、「織り手が自分のために最高のウィピルを織る」というアイディアとともに、マヤ・ケクチの村の一つチャメルコを訪問した際、40人あまりの織り手に糸をわたしました。』(チラシより)
『それから2年後、糸を渡した全ての女性は自分のためのウィピルを織り上げていましたその一枚一枚は、色も模様もさまざまで、織り手たちの存在感、伝統文化、生活のすべてが織り込まれています。
その誇るべき彼女たちのポートレートを撮影し、一冊にまとめてLI AMプロジェクトは立ち上がりました。
次から次へと新しい物や情報に溢れる東京で、ふと立ち止まり、ゆっくりと流れる時間に触れてみませんか』(チラシより)
『Hasu no hana』サイト