2004年1月24日。
以前は、食糧ビル、というドラマや映画のロケ地になったような特徴のある建物の中に小山登美夫ギャラリーはあったのだけど、そのビルが取り壊しになって、中央区新川というところに移転して初めて出かける。
いつも東京都現代美術館に行く時に乗るバスに乗って、永代橋という停留所で降りると、わりと近いのが分かった。寒いので、なるべく歩く距離を少なくしたかった。
そうやって、アートを見にいくのは、やっぱりなんだか楽しい。
バスを降りて、ちょっと歩くと、そのギャラリーはあった。今日が最終日のせいか、けっこう人がいた。
杉戸洋。
しみじみ、というか、地味にも見えるくらいの色合い。だけど、何だか広がりが確かにあって、気持ちの中で、いいなーとつぶやいてしまうような絵画作品。
さらに、立体もあった。なんだか完成する前のようなもの。居間に飾りたいような感じもある。何度も見たい気がしてくる作品だった。テレビ画面で見た時は、ぼんやりしているようにしか見えないところもあったが、実際に目にすると、それよりも明らかに、何だかいい。
妻も、やっぱり気にいって、見ていた。迷ったが、作品集も買った。2000円。買ってみると、不思議とお得な気がする。
坂知夏。
そこの地下には、象がパンツをはいている絵があった。(これだけ書くと、変かもしれないが、本当にそういう作品だった)。
坂知夏。これで、ばんちなつ、という名前だそうだ。ちょっと読みにくい。
それでも、作品が、よかった。
自分に嘘がなく、作品を作っているように思えた。
(2004年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。
「杉戸洋 under the shadow」 (小山登美夫ギャラリー)
http://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/under-the-shadow/
坂知夏 展「ゾウを食べるには一日一口ずつ」(2009年 パルコファクトリー)。
https://art.parco.jp/acr/web/archives/parcomuseum/chinatsu0901/index.html