アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

サイ トゥオンブリー:紙の作品、50年の軌跡。2015.5.23~8.30。原美術館

www.haramuseum.or.jp

 

 

2015年8月15日。

 ただの落書きみたいなものが、アーティストが描くから過大評価されているだけではないか、などと思って、気持ちが敬遠していたのだけど、何かの雑誌で原美術館を使った写真を見て、その作品がよくて、見たいと思った。

 

 妻と一緒に行ったら、特に最初の部屋は、密度があまり高くない絵に見えて、そのことが、妻にはピンと来なくて、と言っていたが、2階に行き、質感も色もバラエティーが増えて来たら、それで何となく響いたようだった。

 

 1950年代という、ミニマルな作品や、その後のポップアートとか、自分の手作業として絵を描く、ということが軽視されているというか、おそらくは否定に近い状況の中で、このサイは、1950年代から、2000年代まで自分の手で描き続けて、それも歴史を無視するわけでもなく、変化していっていて、それがまだ続いていそうな感じがすごいのかもしれず、ただ、そういう歴史的なことを無視してみれば、それは作品そのものとしての力はどうなんだろうと思ったが、この時間の中でやり続けたことは、やっぱりすごいのではないか、とも思った。

 

 思ったよりも人が多かった。そして、人が多くて、今回もカフェに入れなかった。

 

 

(2015年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。

 

 

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