1998年9月27日。
加害と被害というのをテーマに持ってくる思いきりのようなものに感心して、行くことにした。でも、もう、そういう発想がアートに影響され過ぎているのかもしれない。
時々、戦争問題などでかなり直接的すぎるようなものもあって、そういうのを避けたがったりする気持ちもどこかにあるが、それが責められるような気もする。その中で、香月泰男のシベリアシリーズは、内容の深刻さとは逆に、気持ちいい色使いをしていたりした。それは、そういう大変な出来事の場所が、とても美しい空なのかもしれない、とも思った。
そして、確か、その前年、酒鬼薔薇と名乗った少年Aの、たぶんフォーカスに載った顔を大きく微妙に再現してある作品もあって、そういえば、この時のフォーカスをコピーして知人に売るやつもいたらしいが、(ホントだろうか?)まだ、その顔を見たことはなかった。どうせ、と言っても変だが、ごく普通の顔をしてると思ったから。
意欲的な展覧会であるのは間違いないと感じた。
(1998年の時の記録です。多少の加筆・修正をしています)。