アート観客   since 1996

1996年からアートを観客として見てきました。その記録を書いていきたいと思います。

ふしぎな美術。1999.7.24~9.5。群馬県立近代美術館。

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ふしぎな美術。1999.7.24~9.5。群馬県立近代美術館

ふしぎな美術。1999.7.24~9.5。群馬県立近代美術館

 

1999年7月。

今から思えば、最後の仕事になった。

高校サッカーの取材。

いろいろなことを思い出すと、悲しくなる。

母の実家が群馬県だった。時間が空いた時に、この美術館へ行った。ただの偶然だけど、バスには老人ばかりだった。それから先と同じだった。仕事をやめ、介護生活になることを、このときは分かっていない。

 

展覧会は、あまり憶えていない。確か、彫刻だった。『ふしぎな美術』展を見たかどうかもはっきりしない。それよりも現代美術棟が出来た時の「ヨーロッパからの7人展」が見たかったな、と現場に来て、よけいに思った。建物がよかった。

 

美術館から、実家に電話をした。母がダイジョウブを繰り返すたびに不吉な感じがして、何度かかけ、そのたびにダイジョウブと言っていた。

 

取材の帰り、なぜか、ものすごく道に迷って、2時間くらい、ただ歩いた。

あれから、2年がたとうとしている。

そして、その間の夏はもっと不吉だった。

これから、夏が来るとものすごく不吉な気持ちは続くかもしれない。

母が生きている限り。

 

 

(2001年に、1999年の記録を書きました。多少の加筆・修正をしています)。

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